JOURNAL
HI-TEC PEOPLE #003 <前編>
横町 健 | anea café ・ BOTANIZE ディレクター
1974年にイギリスで誕生し、世界初の軽量アウトドアブーツの開発や、ランニングやスカッシュ、テニス、サッカーをはじめ、多くのスポーツで歴史を彩る数々の名作シューズを生み出してきた、ライフスタイル・アウトドアブランド<HI-TEC>
HI-TECのウェブコンテンツ<HI-TEC PEOPLE(ハイテック・ピープル)>は、ブランドの長い歴史の中で、テクノロジーを駆使しながら数々の名作シューズを作り、時代を彩ってきた背景になぞらえ、チャレンジを続け時代を躍進するさまざまな人物たちにフォーカスしていくシリーズ。
第3回は、都内を中心に展開する「anea café」や、塊根植物を取り扱うショップ「BOTANIZE」をディレクションする「横町 健」さんが登場。塊根植物ブームの仕掛け人としてファッションやアートとのコラボレーションを行うなど多方面で活躍してきた経緯から、現在のライフスタイルの背景などのインタビューを、前編と後編に分けて公開します。
また今回のインタビューと合わせて、BOTANIZEとのコラボレーションアイテムを特別制作。インタビュー後編に掲載のアンケートページより応募いただいた方から抽選で、「HI-TEC x BOTANIZE コラボレーションポット」を50名様にプレゼントします。
※「HI-TEC x BOTANIZE コラボレーションポット」の詳しい応募方法、アンケートページはインタビュー後編に掲載しています。
※プレゼントキャンペーンは10/31(日)をもって応募締め切りとなりました。当選は11月中に商品の発送をもってお知らせさせていただきます。
ハイテックっていう言葉の響き自体、いい意味で時代感があって好きですね。80〜90年代っぽさというか。
- 1974年にイギリスで誕生した「HI-TEC」は、現在まで色々なスポーツ分野で名作シューズを開発したり、FBIや各国の軍で採用される「MAGNUM」などを展開しているアウトドアライフスタイルブランドですが、もともと横町さん自身、HI-TECをご存知でしたか?
横町:ブランド名やロゴが特徴的なのでもちろん知っていました。自分の生まれが1973年なのでブランドとほぼ同年代ですね。
- 以前からブランドをご存知だったんですか?
横町:当時に実際履いていました。その頃は確かスタンダードなスニーカーモデルを履いていたと思います。
- 先ほどブランド名が特徴的とおっしゃいましたが、横町さんはHI-TECに対してどういった印象をお持ちでしょうか?
横町:今となってはですけど、ハイテックっていう言葉の響き自体、いい意味で時代感があって好きですね。80〜90年代っぽさというか。もちろん当時はそんなことは思っていませんでしたが。
- 横町さんのインスタグラムを拝見させていただくとスニーカーの投稿が多いので、もともとスニーカーがお好きそうですね。
横町:1年365日中365日スニーカー履いていますね。 冠婚葬祭のときもスニーカー持っていって帰りには履き替えちゃうぐらいスニーカーが好きですね(笑)
- ちなみにスニーカーは何足ぐらい所有されているんですか?
横町:ちょっと処分してしまったんですけど、大体100足ぐらいはあると思います。
- やっぱりかなりお持ちですね。そういえば、以前VANSともスニーカーのコラボレーションをされていましたよね。
横町:そうですね。2年前に自分がディレクションする「BOTANIZE」のモデルを出させてもらいました。
このモデルはHI-TECの今のハイテク技術が搭載されたシューズ。
- 今回はHI-TECのアウトドアコレクションの“HIKE Series(ハイクシリーズ)”にフォーカスということで、オフロードの機能性をベースにした“EASTEND WP”の21AWのニューカラーを履いていただいていますが、印象はいかがですか?
横町:まずカーキとグレーのカラーリングがいいですよね。自分が好きな色が全部詰まっています。今の気分にぴったりですね。
- 確かに今のトレンドカラーですよね。 ちなみにブラックも継続カラーで展開されています。
横町:これはこれで飽きがこないカラーですけど、僕は断然カーキグレーのほうが好きですね。スタイリングもフルレングスでもショートパンツでもなんでも合わせやすそうです。
- 今日はダークトーンのスタイリングにシューズを合わせられていて、落ち着いた雰囲気にハマっていますね。
横町:カラーリングも良いですけど、サイドに少しハニカムのデザインが入っていたり、トレッキングシューズっぽいメッシュのシューレースとか、細部のデザインもいいですよね。防水機能もあるんですよね?
- 透湿防水フィルムを搭載しているので、ちょっとした雨のシーンでも履けます。
横町:その割にはかなり値段が抑えられていますよね。それなのに防水機能もあって素晴らしい。
- アウトドアシーンが定着しつつありますけど、機能的にも価格的にもこれからハイキングや軽い登山を始められるビギナーの方にもおすすめです。
横町:あとソールに厚みがあるので履き心地もいいですね。履いていてあまり疲れないです。
- 普段の履きやすさも意識はしているんですけど、アウトソールをフラットに接地するように設計しているので、山登りの時などアウトドアシーンでの実用性もしっかりあります。ちなみに普段プライベートでアウトドアのシーンはありますか?
横町:サルーキとウィペットという狩猟犬の犬を3頭飼っているんですけど、犬を連れて日帰りで山に行ったり川に行ったりすることはあります。河原を散歩したりするときにもこのモデルは良さそうですね。
- ではスニーカー愛好家の横町さんのお墨付きのモデルということで(笑) やっぱり当時のHI-TECの雰囲気とは少し違いますか?
横町:そうですね、僕が思っていたクラシックなブランドイメージとは逆かもしれません。このモデルはHI-TECの今のハイテク技術が搭載されたシューズ。本当にめちゃめちゃかっこいいです。
植木鉢だけで成立するっていうカルチャーを作りたい。
- HI-TECのインタビューコンテンツ「HI-TEC PEOPLE」では、インタビューに登場していただいた方々と一緒にコラボレーションアイテムも制作しています。今回は横町さんとご自身がディレクションされている「BOTANIZE」で展開されているオリジナルのポットをベースに進行中ということで出来上がりが楽しみです。ちなみにこのポットは最近登場した新作アイテムですよね?
横町:そうですね。9月に原宿のBEAMS RECORDSさんでBOTANIZEのポップアップを行ったときに初めて販売したアイテムです。
- メイン部分や底の部分にBOTANIZEのロゴが刻印されていてカッコイイですね。そういえば植物用のポットだと底に穴が空いていますけど、このアイテムは穴が開いていないんですね。
横町:そうなんです。ペン立てだったり物を入れたりする別の用途も考えていて。でもドライバーなどで簡単に穴を開けられる仕様になっているので、植木鉢としても使えるようにしています。
- 素材も磁器や陶器ではなくプラスチックのような感じの質感ですね。
横町:素材はトウモロコシやジャガイモなどに含まれるデンプン由来のプラスチック成分を使用しています。土の中に埋めるとそのまま土に帰りますし、燃やしても有害な煙が出ないので、燃えるゴミとしても出すこともできます。ちなみに数は結構用意していたんですけど、販売して数分で完売してしまいました。メルカリやヤフオクにも出ていたみたいです。
- すごいですね。でもリセール市場で高額になっているのを見ると少しだけ複雑な気持ちになりますよね。
横町:ブランドの価値を上げてくれる一面もあるので僕としては一概には否定もできないんですけど・・・。BEAMS RECORDSさんのポップアップの時も、前日の夜にお客さんの並びができてしまったので、急遽整理券配りました。
- あと最近、スタッズがついたポットシリーズも登場していましたね。植木鉢にスタッズは斬新ですね。
横町:そうですね、あのシリーズもすごい人気ですぐ完売してしましました。
- 植木鉢がそうやって売れる時代になったというのはまたすごいですよね。
横町:植木鉢だけで成立するっていうカルチャーを作りたくて。なので、ここ3〜4年BOTANIZEはそういったブランディングをしてきました。
- 今回の「HI-TEC x BOTANIZE」のポットは白と黒の2カラーを応募抽選でプレゼントする予定なのですが、箱もまたカッコイイんですよね。
横町:当選された方はぜひポットと一緒に箱も大事に取っておいていただきたいですね(笑)
- BOTANIZEではブランドとのコラボレーションのほか、アーティストとのコラボもされていますよね。
横町:そうですね、最近だとアーティストのLottaさんとコラボレーションしたポットをリリースしました。僕がアートのコレクターでもあって、いろんなイベントでセレクターというかキュレーション的なこともやっているので、若手のまだ日の目を見ないようなアーティストの方をフックアップして、一緒にコラボした商品を出したり、その方の作品を販売したりして世の中に広めていく活動も行っています。
- あとは以前、メディコム・トイさんと塊根植物のグラキリスのフィギュアも作られてましたよね。あれは衝撃的でした。
横町:メディコム・トイさんとは3年前から企画していたんですけど、やっと去年にファーストモデルをリリースできました。最初はメディコム・トイさんの担当の方から、ちょっとこの人頭おかしいんじゃないかと思われたみたいです(笑) 僕の思いを熱く語って理解していただいて完成しました。おかげさまで各方面からすごい反響がありましたね。
- まさか植物がフィギュアになるとは、って感じですよね。今回の「HI-TEC x BOTANIZE」のコラボレーションの反響もとても楽しみです。
家に帰る前に家より先に帰る場所、あとは犬も一緒に入れてくつろげるカフェがコンセプト。
- 続いて、横町さんご自身についてお話をうかがっていきたいと思います。横町さんは2008年に内装デザインを手掛ける「anea design inc.」を設立され、その後はご自身がディレクションするカフェ「anea café」や、塊根植物を中心としたショップ「BOTANIZE」を展開されていますが、それぞれの活動のきっかけや経緯、またその都度チャレンジしてきたことなどお聞かせいただければと。ちなみに、もともと学生の頃に飲食店でアルバイトされていたとか?
横町:学生時代から飲食店でアルバイトしていまして、その当時は副店長みたいなポジションを任せてもらっていて。僕はホールで人と接することが好きだったので、常連のお客様の下の名前と好きな食べ物、ファーストドリンクを全て暗記していて、お客様が外から見えた瞬間に厨房にドリンクをオーダー通して、お客様が席に着かれた瞬間にファーストドリンクとおしぼりを出してどうぞっていう接客をしていました。そうするとお客様にすごい喜んでいただけるので、そのあとその日のオススメのメニューを薦めれば皆さんオーダーしてくださるっていう感じでしたね。
ある時、当時の社長に「お店の売上を倍にする自信があるので、もし倍にしたら給料も倍にして欲しい」っていうお話をしたら、社長は笑いながら「無理だよ、でもいいよ」って言ってくださったんで、翌月には宣言通り売上を倍にしました(笑) その時点で、これはゆくゆく自分で飲食店を起業しないとなと思って決意したのが23歳ぐらいのときです。カフェが好きで犬も好きなので、犬と一緒に入れて、料理もおいしいくて、居心地の良いカフェをやりたいって思ったのが、anea caféのきっかけですね。
- そこから実際にanea caféをオープンするまでの経緯はどんなものだったんでしょうか?
横町:当時、カフェといえばイタリアンと和食ができればだいたい大抵の料理はこなせるかなと思ったので、まずは掛け持ちで昼はイタリアンの厨房、夜は和食の板前をやりました。毎日生地からピザを作ったり、大きな魚をおろしたり。それぞれ4〜5年ぐらい修行して、次はお店の内装の設計とデザインは全て自分でやりたかったので、それを学ぶためにもう一度専門学校に入り直して。学校で設計とデザインを勉強しながら、同時にカフェでもバイトしていましたね。そのあとは飲食専門のコンサルティング会社に入社して、人材の育て方とか物件の見極め方とかを学んで。それで起業したのが35歳ぐらいなので、ちょうど10年ぐらい準備期間をかけて起業して今に至る感じです。
- かなり地道に準備を重ねてられていたんですね。でも、移り変わりが激しい飲食店業界で長くビジネスを続けられている要因は、横町さん自ら知識とスキルを蓄えて、全部自分でディレクションしてきたからこそかもしれませんね。
横町:何でもやりたがりなので(笑)
- あとそれを持続する体力もすごいです(笑) 先ほど物件の見極め方のお話しがありましたが、anea caféの各店舗は、割と特殊な場所にあるなという印象です。もちろん犬も一緒に過ごせる営業形態ということもあるかと思いますけど、何か意図があるんでしょうか?
横町:はい。カフェは今5店舗あるんですけど、ターミナルステーションから2駅ぐらい離れた場所にしています。例えば1号店の参宮橋店ですと新宿から2駅。中野新橋店も同じく新宿から2駅で、ターミナルステーション付近で働かれている方が、家に帰る前に家より先に帰る場所、あとは犬も一緒に入れてくつろげるカフェというのをコンセプトにしているので、少しだけ特殊な場所に出店しています。
- 参宮橋のカフェにお邪魔したことがあるんですけど、世間的になかなか馴染みの薄い場所にこんなお店があるんだなって思ったことを覚えています。カフェに限らず店舗であれば、ひと昔前までは賑わいのある場所に構えるのが常識だったかと思うのですが、そういったコンセプトで今までとは別の戦略されているのはビジネス視点としても面白いですね。
横町 健
anea café / BOTANIZEディレクター
1973年生まれ。2008年に内装デザインを手掛ける「anea design inc.」を設立し、都内を中心に自身がディレクションするカフェ「anea café」や、塊根植物を取扱うショップ「BOTANIZE」をスタート。その後、白金と松見坂に「anea café」と「BOTANIZE」の複合店舗をオープン。塊根植物ブームの仕掛け人として、ファッションやアートとのコラボレーションなど多方面で活躍。
Instagram:
@aneaken
@botanize_official
Website:
anea café
BOTANIZE
オフロードでの機能性をベースにしたマルチユニバースデザインで、山から都会まで、あらゆるシーンを踏破するHI-TECのアウトドアコレクション “HIKE Series(ハイクシリーズ)”より登場した、オフロードからストリートまで対応できるハイキングスニーカー。90’sのアウトドアディテールを落とし込んだ堅牢なデザイン。高グレードの透湿防水メンブレンを採用した「DRI-HI STORM」を備えた全天候型モデルです。
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※「HI-TEC x BOTANIZE コラボレーションポット」の詳しい応募方法、アンケートページはインタビュー後編に掲載しています。
※プレゼントキャンペーンは10/31(日)をもって応募締め切りとなりました。当選は11月中に商品の発送をもってお知らせさせていただきます。